発酵食品にデメリットはあるのか?

query_builder 2022/06/05
健康
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在宅時間が増え、運動不足が深刻になるなか、在宅でもお腹の調子を整えられる腸活ブームがやってきています!  


発酵食品というと、なんとなくヘルシーで身体に良さそうというイメージがあるかもしれませんが、発酵食品も偏って摂ると、体にデメリットを与えることはご存知ですか?


 今回は発酵食品のメリット・デメリット、そもそも発酵とは何か、発酵に関わる菌などを紹介していきます。

発酵食品の基礎知識

発酵食品とは?

発酵食品とは、微生物がタンパク質や糖質を分解して生成される食品のことを言います。


例えば、味噌・ヨーグルト・酒など。味噌は麹菌が原料である大豆のタンパク質を分解して生成され、ヨーグルトは乳酸菌が牛乳の糖類を分解して生成され、酒は麹菌が米の糖類を分解し、さらに生成した糖類を酵母が分解して生成されます。

「発酵」と「腐敗」との違いってなに?

「発酵」と「腐敗」は、どちらも菌のはたらきによって起こるものです。


その区別は食品、微生物、生成物の違いではなく、人間が食べられるものを作る菌のはたらきを「発酵」、食べられないものを作る菌のはたらきを「腐敗」と呼んでいます。


善玉菌として良いイメージで知られる乳酸菌でも、作用の仕方が異なると「腐敗」の原因となることも。


例えば、乳酸菌が牛乳にたまって固まったものや、清酒の中で乳酸菌が増殖した場合は「腐敗」と呼ばれます。

発酵を助ける主な微生物たち

発酵食品に関わる微生物は、天然酵母などの「酵母」、 乳酸菌などの「細菌」 、麹菌(コウジカビ)などの「カビ」の3つです。


食品によって発酵の仕方が異なり、納豆・パン・甘酒などのように単独の微生物のはたらきで作られるものや、キムチ・醤油・味噌など複数の微生物のはたらきで複雑な風味が作られるものがあります。

発酵食品のメリットは?

1:腸内環境を整え免疫力を高める

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人間の免疫力の70%は腸にあります。


日本人は欧米人よりも1・3~1・5倍、腸が長いため、その分腸内細菌も多く、さまざまな菌がバランスを保ちながら共生しています。


発酵食品には、乳酸菌をはじめ、腐敗物質の増加を抑制する善玉菌が豊富に含まれています。


善玉菌には、外から入ってくる病原体の侵入を防ぐ免疫細胞を活性化させる働きもあるため、 発酵食品を積極的にとることは、腸内環境を整えながら免疫力を高めて病気を予防する効果が期待できるのです。

2:消化が良くなる

発酵するとは、微生物が食物を分解する活動をいいます。


分解されることによって、身体への負担が少なくなり、栄養がよりスムーズに吸収されやすくなります。


微生物の酵素の働きにより原料のタンパク質、糖類がペプチド・アミノ酸、二糖類・ブドウ糖に分解されることで、消化吸収が促されます。


そのため、食物を消化する時に使う消化酵素の節約になり、その分代謝酵素に回すことができます。

3:味わいが深まる

発酵菌が分解作業を行うとき、新しい代謝産物が生まれ、それらが食物に複雑な味わいをもたらします。


微生物が原料のタンパク質を分解して旨みを感じるグルタミン酸が増えたり、糖類を分解して甘みを感じるブドウ糖が増えたりすることによっておいしさがアップします。


また第五のみかくである深い旨味が加わるのも発酵食品ならではです。


たとえば、味噌や醤油は、大豆のタンパク質が分解され、旨味成分である、アミノ酸が生成され、これは旨味という日本では昔ながらの美味しさの素です。

4:保存性が高まる

食品が一度発酵すると、腐敗する可能性は限りなくゼロに近づきます。


これは、発酵によって、微生物がバリアを作り、腐敗菌の侵入を防ぐためです。


昔の人は経験的にそのことを知っており、貴重な食品の保存に発酵を利用していました。

発酵食品のデメリット

味噌や醤油などは塩分が多い(むくみの原因)

味噌づくりにおいて食塩は水分活性(微生物が使用できる水の量)を下げ、微生物の繁殖を抑えるためには欠かせません。


食塩を多く使う分、料理に使用したときは、塩分濃度が上がりやすくなります。


そのため、むくみや高血圧の原因にもなりやすいことから、普段から摂り過ぎにならないように、注意が必要です。

糖分が多い(ヨーグルト)

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乳酸菌が関わるヨーグルトは糖が多く含まれています。


加えて、脂質も多く含まれるため、摂り過ぎは1日に必要な摂取エネルギー量をオーバーする可能性があります。


過度な摂取には注意しましょう。

また、摂取目安は商品によって異なります。

1カップ75gが4個セットで売られている「DANONE(ダノン)」の場合、体調や他の食事と栄養バランスを考慮し、1日1~3個を目安をすすめします。

腸内環境を整えてくれるオススメの発酵食品

プロバイオティクス

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プロバイオティクスとは私達の腸内フローラを改善してその健康の維持に貢献する微生物群のことです。


腸内フローラは健常な状態であれば、菌の構成もバランスがとれ生体に良い影響を与える菌が充分に生息しています。


しかしさまざまな要因によりバランスが崩れると生体に悪い影響を与える菌が優性となり、健康の維持に好ましくありません。


特に腸内フローラの構成と腸内免疫、全身免疫には大きな関係があることは良く知られています。


プロバイオティクスはさまざまな要因で変化しがちな腸内フローラを健常な状態に保つために投与されます。

ぬか漬け

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ぬかには、たんぱく質やミネラルなど、さまざまな栄養素が豊富に含まれているため、乳酸菌や酵母が発酵するのに絶好の場所といえます。


米ぬかの栄養と微生物が生み出したビタミン類がきゅうりや大根に移ることで、生野菜よりも栄養価が高くなります。


私も昔から祖母が作るぬか漬けが大好きで、現在も漬けて食べています。


ぬか漬けには

ナイアシン:血流を良くする

ビタミンB群:悪玉コレステロールを減らす

カリウム:摂りすぎた塩分を排出する

食物繊維:糖の吸収がゆっくりになり、血糖の急上昇を抑える

といった、動脈硬化の予防に効果的な栄養素がたくさん含まれています。


さらに、ぬか漬けには老化によって脆くなりがちな血管を強くするカルシウムも含まれています。

ミキ

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奄美大島で古くから飲み継がれている、お米とサツマイモから作る伝統的な発酵飲料です。


私はよく、スムージーやヨーグルトに入れたり、スイーツ作りにも使っています。


甘酒よりも甘くなく、豊富な乳酸菌が腸内環境を良好に整え、さまざまな不調を改善に導いてくれます。


御神酒という意味もあるとても神聖な飲み物でもあり、また「米のヨーグルト」ともいえるもので、 このミキには1mlあたり1億個ほどの乳酸菌があることが確認されたそうです。


奄美大島では夏の食欲不振の際や体調が悪いときなどに好んで飲まれています。

まとめ

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発酵食品についての知識は深まりましたか?


微生物によって作られる発酵食品には、おいしさアップ・保存性アップ・消化吸収率アップなどのメリットだけでなく、栄養機能なども期待できます。


一度にたくさん取るのではなく、日々の食事に取り入れることで、健康的なカラダを維持することができるので、今回をきっかけに発酵食品を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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